東京の心地よい春の訪れと共に、恵比寿に新たなランドマークが誕生しました。その名も「YEBISU BREWERY TOKYO」。この施設は、ヱビスビールの豊かな歴史と最先端のブルワリー体験が融合した場所で、ビール愛好家だけでなく、全ての来訪者にとって特別な空間となっています。
今回は大田区から少し離れたスポットの紹介をしていきます。
目次
ヱビスビール発祥の地
「YEBISU BREWERY TOKYO」の所在地は、ヱビスビール発祥の地である恵比寿。この地に新たな醸造施設を構えることで、ビール製造の歴史を約35年ぶりにこの地に取り戻しました。設立当初の魅力と現代の革新が見事に融合されたこの場所は、ビールの新たな章を象徴しています。
施設の見どころ
ミュージアムエリア: 過去への旅
ミュージアムエリアでは、ヱビスビールのルーツや、恵比寿とビールとの共に歩んだ歴史を振り返ることができます。歴史的な写真や資料が展示されており、ヱビスビールの歴史を深く知ることができます。
ヱビスビールの広告と看板:時代を超えたメッセージの魅力
「YEBISU BREWERY TOKYO」の魅力の一つに、その豊かな歴史が映し出されるポスターや看板のコレクションがあります。これらのアイテムは、ヱビスビールが日本のビール文化に果たしてきた役割と、ブランドが長年にわたって築いてきた独自のイメージを色濃く反映しています。
レトロな広告ポスター
展示されているポスターは、ヱビスビールの多様な広告戦略を一望に見ることができるコレクションです。初期の広告から、120周年を記念する特別なビジュアルまで、時代ごとのアートスタイルと文化の変遷が見て取れます。これらのポスターには、ヱビスビールの象徴的なキャラクターやスローガンが用いられ、消費者に親しみやすいメッセージを投げかけています。ビールを通じての楽しいひと時を提案する姿勢は、古今東西を問わず変わらぬヱビスビールのブランドイメージを形作っています。
歴史ある看板
また、看板コレクションも見逃せません。金色の文字が映える「ヱビスビール」の古い看板から、手書きの文字が温かみを感じさせる現代のものまで、それぞれの看板がその時代の技術とデザインセンスを反映しています。特に注目すべきは、ビールの品質と高級感をアピールするための精緻なデザインが施された看板で、これらはビールを特別な存在として位置付け、消費者に新たな価値観を提供してきました。
これらのポスターと看板は、ただの広告材料以上の価値を持っています。それはヱビスビールが日本の社会とどのように関わってきたか、また、時代と共にどのように進化してきたかを物語っています。それぞれのアイテムからは、その時々の社会背景や人々のライフスタイルが垣間見えるため、ビールを楽しむだけでなく、文化史的な発見もあるため、訪れる人々にとっては興味深い体験となるでしょう。
ブルワリーエリア: 現在の技術
最先端のドイツ製醸造設備が導入されており、その隣にはブルワリーを担当するChief Experience Brewerのルームがあります。来訪者は醸造のプロセスを間近に見ることができるだけでなく、ブルワーとの交流も楽しむことができます。
タップルームエリア: 未来への窓
実際にビールを楽しむタップルームでは、「ヱビス ∞」や「ヱビス ∞ ブラック」をはじめとする限定ビールを味わうことができます。多種多様なビールが提供され、それぞれのビールが持つ独特のストーリーを楽しむことが可能です。
YEBISU BREWERY TOKYOでしか味わえない限定ビール
多様なフレーバーと深い歴史を楽しむ
恵比寿に新たに開業した「YEBISU BREWERY TOKYO」では、その場でしか楽しめない独特のヱビスビールが提供されています。これらのビールは、ヱビスビールの長い歴史と革新的な醸造技術の融合から生まれ、訪れる人々に特別な味わいと体験を提供しています。
ヱビス ∞(インフィニティ)
「ヱビス ∞」は、YEBISU BREWERY TOKYOのフラッグシップ商品で、1890年のヱビスビール誕生当時に使用されたドイツ産ファインアロマホップ「テトナンガー」を一部使用しています。恵比寿工場で復活させたヱビス酵母を用いることで、伝統的な味わいを現代の技術で再現し、まさにビールの無限の可能性を象徴しています。このビールは麦芽100%で、過去の想いを馳せつつも、現代のおいしさを追求しています。
ヱビス ∞ ブラック
このビールは、「ヱビス ∞」の黒ビール版で、香ばしい黒麦芽とフルーティなホップ「マンダリナバーバリア」を組み合わせています。このホップはオレンジのような香りを持ち、黒ビールの深い味わいに新鮮な風味を加えています。ヱビス酵母と組み合わせることで、伝統的なビールのクオリティを保ちつつも、新しい味の発見を提供します。
Foggy Ale 2024
「Foggy Ale 2024」は、期間限定で提供されるIPAで、ドライホッピングによるトロピカルな香りと霧のようにかすんだ液色が特徴です。アマリロとモザイクという2種のホップを使用し、とろりとした飲み口とビールらしい苦味をバランス良く合わせています。このビールは、不確かな要素とサプライズを楽しむコンセプトで醸造されています。
Proto Juicy Ale
「Proto Juicy Ale」は、数量限定で提供されるヱビス ジューシーエールのコンセプトモデルです。徳島県那賀町木頭で栽培されたゆずを使用し、フルーティなネルソンソーヴィンホップとミントのようなポラリスホップを組み合わせています。このエールは、春の新緑を祝うためのビールで、果汁由来のパルプが含まれる可能性もあり、非常に独特な飲み心地を提供します。
まとめ
「YEBISU BREWERY TOKYO」は、ビール製造の伝統的な技術と革新的なアイデアが融合することで、訪れる人々に忘れられない体験を提供しています。ビールの歴史を感じながら、未来へと続く新しいビールの形を発見する場所です。ビール好きならずとも、一度は訪れたい東京の新スポットと言えるでしょう。
このような場所でのひとときは、単なる飲酒ではなく、文化と歴史を学び、そして新しい出会いを楽しむ絶好の機会です。恵比寿にお立ち寄りの際は、ぜひ「YEBISU BREWERY TOKYO」を訪れて、その魅力を自身の目と舌で確かめてみてください。